退職後に思うこと(2020年4月1日記)

最近、会社員だった頃の後輩に会社辞めてどうですか?と聞かれることがあるので、ここに思ったことを記しておきます。

朝8:30に出社して、17:00に退社する。特に何もしなくても、それなりのお金が入ってくる。そのような本来ならば利点のはずのまったりとした大企業サラリーマンの生活が嫌になって独立しましたが、コロナウィルスが広がり、私の技術者としての人生がどうなるかわかりません。とりあえず、数年間は無収入でも生きていけるだけの貯金をしてから辞めたので、しばらくは気にしないようにしています。

コロナウィルスの中で退職したことについて

私は自分にはどうしようもない事態を悪い方向に考えるのは辞めるようにしています。私がどう頑張ろうが、この状態を収束させることも出来ません。中には最悪のタイミングで辞めたという見方もあるかもしれませんが、もう少し遅く辞めていたら、景気が最悪の中で、独立するというのを迷い、無駄に年齢だけを重ね、結果的に一生サラリーマン生活をしていた可能性もあります。また、もう少し早く辞めていたら、会社も大きくなって、人を雇い、固定費を持った状態でこの不景気に突入し、その支払いのために資金繰りに日々頭を悩ませていたかもしれません。今は人件費も含め、固定費もなく、私一人の食い扶持だけを稼げばいいので特に問題はありません。加えて、請負などではなく、自社サービスの開発に専念してるため、需要の蒸発による影響は特にありません。結局今のタイミングで辞めて大正解なのです。現在の状況に絶望することなく、常に希望を持って困難に向き合いたいと思っています。

コロナウィルスの中小企業への影響

不景気というのは大企業より中小企業の方がかなり深刻です。ましてや、大企業のサラリーマンであれば、不景気であっても給料も減ることもなく、相対的な深刻さははるかに軽いでしょう(それがゆでガエル状態に陥り思考停止になる一番の原因なのですが)。周りにいる中小企業の方々を見渡すと、仕事がキャンセルされたという話をよく聞きます。

あまりこういうブログで政府批判をしたくありませんが、このような状態なのに、景気対策として和牛券や寿司券を配るというのは、間違いなく現実の現場を理解していない証拠です。バーを経営している私の友人が、お客さんが来なくて店が潰れそうなのに、高級寿司を食いに行けというのかと嘆いていました。現場の人間は本当に命に関わる事態です。

リモートワークで働けるのは大企業で働く一部の恵まれたサラリーマンだけです。ほとんどの国民は現場に出て、自ら手を動かし働かなければなりません。永田町や霞ヶ関で働くこの国の指導者達の言う一般国民というのは、大企業のサラリーマンの事を指しているのではないでしょうか。

ほぼ間違いなく、コロナウィルスによる直接的な死亡者より、経済的な間接的死亡者の方がはるかに大きくなると予想します。しかしその統計は直接表には出てこないでしょう。残念な事です。

最後に

自分で考え抜いて決めたことですので、辞めて正解でした。

多くの優秀な仲間達と楽しく仕事をしています。 一つのサービスでは課金サービスも開始できそうで、キャッシュを回る体制も整ってきました。 コロナウィルスはどうにでもなります。むしろ在宅勤務などで私たちには追い風になりそうです。

年末どうなっているかが楽しみです。