システム開発は誰でもできる時代

Codex 5.5 の頃から、そろそろかなと思っていたが、Claude Fable によって、システム開発という仕事の定義が次の段階に来たという印象を受けている。

これまでは、簡単なウェブアプリであればすぐに作れる、という段階だった。大規模システムや、可用性・冗長性が求められるシステムの構築については、まだ人間の技術者が担う部分が大きいと感じていた。しかし、Claude Fable によって、その「大規模システム」という壁もなくなりつつあるように感じる。

もちろん、Windows の OS 開発のような超大規模システムは別だろうし、細かいチューニングや、どうしても人が確認する必要がある場面は残るだろう。責任を取るという意味でも、人間が関与する必要はある。しかし、9割以上のシステム開発の仕事は、高度な技術が必要な仕事から、誰でもできる仕事になったように感じる。

これは、2〜3年以上前から感じていた Data Scientist の仕事の定義の変化と同じだと思う。

これまで Data Scientist は、notebook を書き、データ分析を行い、機械学習モデルを作る仕事だと考えられてきた。そして、その結果を経営判断に活用する役割を担っていた。しかし最近では、AIを利用すれば、誰でも notebook を書き、データ分析を行い、機械学習モデルを作ることができるようになってきている。もちろん、本人がモデルの詳細を理解している必要はない。解析結果の解釈ですらAIに任せ、そのまま経営判断に活かすこともできる。

少なくとも、素晴らしいコーディングスキルを持ち、統計学や機械学習の知識が豊富であっても、顧客とのコミュニケーションが取れなかったり、ビジネスへの理解が乏しかったりする人は、今後かなり厳しくなるだろう。これが、ここ数年で感じてきたことである。

少なくとも、平均的な Data Scientist よりも、AIの方が綺麗で正確なコードを書くし、統計学や機械学習の知識も豊富である。そう考えると、Data Scientist の仕事は、AIを活用しながら顧客とコミュニケーションを取り、ビジネスへの理解を深め、その成果を経営判断に活かすことができる人が担う仕事になっていくだろう。

これと同じ流れが、個人開発だけでなく、大規模システムにも来たという印象である。

これはもう時代の大きな流れであり、私個人ではどうしようもない。

失望感は大きい

正直、かなり絶望している。

これまで、20数年コツコツと積み上げてきた技術が無効化されたように感じるからだ。学生時代から、理学部の人間でありながらアプリを公開し、大学院生の頃から個人開発をしてきた。会社員になってからも、個人開発を続けながら、会社の仕事もこなしてきた。その過程で多くの技術を身につけてきたが、今ではAIがその多くを代替してくれる。

例えば、conflict の解消も、AIに「conflict を解消して」と言えば、完璧に、しかも高速にやってくれる。わざわざ git mergetool を起動し、差分を見ながら手動で conflict を解消する必要もなくなった。

それは、レビュー、テスト、リファクタリング、CI/CD など、開発のあらゆる工程に及ぶ。

システム開発の経験がほぼないと思われる人が、AIに聞いて作成したであろう質問ですら、かなりそれらしく聞こえる。その質問にまともに答えられないとき、自分は今まで何をしてきたのか、という失望感は大きい。

どうやって生きていくか

時代の流れは仕方がない。

ただ、子どもたちがいる中で、どうやって稼いでいくかという問題だけが残る。正直、自分一人だけであれば、何とでもなる。

大きな仕事を終わらせ、大学院を終わらせ、自分のビジネスを本格的に展開しようと思っていたが、計画を大幅に変更する必要がありそうだ。

この大きな変化をチャンスと捉えるか、ピンチと捉えるかは人それぞれだろう。

私は、これをチャンスと捉えたいと思う。