東野圭吾さんが亡くなった。

始めて読んだのは高校生の時で、「秘密」だった記憶がある。おそらく、ここ2〜3年にでた新作以外はすべて読んでいると思う。有名な作品がたくさんあるのが、個人的に印象に残っている作品は「悪意」、「手紙」、「流星の絆」、「白夜行」だろうか…

「悪意」は大学生の頃、読むのがやめられなくて、気づいたら朝になっていた記憶がある。「流星の絆」は友人に対して、作者は最後の3行を書きたくてこの作品を書いたんだと思うよ、とかっこつけて話した記憶がある。

自分だけではないと思うが、東野圭吾さんの作品に何度か救われている。大学院生の頃と、就職して数年経った頃だ。救われたというのは、何か人生の教訓を得たとか、人生の生き方が変わったというわけではなく、本を読むことによって現実から離れ、現実の悩みを忘れることができたという意味である。

特に大学院生の頃は、研究がうまくいかず、何度も挫折しそうになったが、東野圭吾さんの作品を読むことで、現実から離れ、気持ちを落ち着けることができた。

会社員だった頃は、サラリーマンとして働くことの限界を身をもって知り、将来の不安に押しつぶされそうになったが、東野圭吾さんの作品を読むことで、現実から離れ、気持ちを落ち着けることができた。東野圭吾さんは理系出身で、サラリーマンをしながら作品を書き続けて花が咲いた人である。自分も理系出身で、当時サラリーマンをしながら個人開発を続けていたので、東野圭吾さんの生き方に共感し、勇気をもらっていた。

今独立して生きていられるのも、東野圭吾さんの生き方や作品に勇気をもらったからだと思う。自分の人生の中で、東野圭吾さんの作品は大きな存在だった。

本当に、本当に悲しい。まだ60後半で、新作を読むのが私の人生の少ない楽しみであったのに…

ご冥福をお祈りします。